収入の複線化を目指す鉄道員のブログ

現役鉄道員がセミリタイアを目指して収入の複線化を頑張ります。鉄分は薄め。

【映画感想】パッセンジャー

個人的評価:★★★★★★☆☆☆☆
      男は苦悩し、女は葛藤する。壮大な宇宙での、繊細で複雑な人間模様。


新惑星移住に向けて巡航する巨大宇宙船の中で、目覚めるはずのなかったタイミングでコールドスリープから目覚めてしまった男女2人の人間関係を描くのが本作の本筋。

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孤独に生涯を終えるとわかった時、どうするか

予告トレーラーを観たとき、私はてっきり2人とも偶発的、あるいは何者かの陰謀で
無理やり目覚めさせられた、いわば全く同じ境遇なのだと思っていましたが、
意外にそうではありませんでした。

冒頭、小惑星との接触による装填の誤作動で、男(ジム)がまず目覚めます。
エンジニアであるジムは、あらゆる手段を駆使して解決を試みるも全て失敗。
1年もの歳月が流れた頃、残りの人生を孤独のまま終えると悟った彼は、
自ら命を立つ寸前まで追い詰められます。

なんとか思い止まったジムの視線の先には、コールドスリープ状態にあった
美しい女性(オーロラ)の姿が。
彼の頭にある考えがよぎります。
「彼女を目覚めさせて、この孤独な日々を終わりにしたい・・」

ジムは大きく葛藤するも、遂にオーロラを目覚めさせてしまいます。
彼女には、自分と同じく偶然に目覚めたのだと嘘をついて。。

このジムの行為を観て「あ~やっちまったよコイツ」と思うのですが、
同時に、彼の気持ちに非常に共感してしまう面もあるのです。

だって、それまでのシーンで観てきているわけですよ。
1年以上もの歳月をたったひとりで過ごしてきたジムの姿を。

はじめこそ、状況を受け入れて孤独な生活を楽しもうとする彼ですが、
すぐに用意された娯楽にも飽きます。
話し相手はロボットのバーテンダーだけ。
やがて人間性も徐々に失っていきます。
もう、だんだん痛々しくて観ていられないのですよ。

このジムの孤独な日々のシーンが効果的に活かされているため、
オーロラを目覚めさせるという暴挙にも一定の説得力が生まれています。
「自分が同じ境遇だったら・・」という視点で観ると、ちょっと考えさせられる
場面だと思います。

色々あったけど、後味すっきり!

オーロラが事実を知って以降は一気に破綻してしまう両者の関係ですが、
宇宙船の重大トラブルという未曾有の危機を経て、見事な修復をみます。

それを象徴するのが終盤のシーン。
1人だけコールドスリープに戻れることが判明します。
ジムは贖罪の意識もあってか、オーロラに再び眠りにつき、夢を叶えるよう促します。

しかし結果的に彼女は、ジムと2人だけで、宇宙船での生涯を終える選択をします。

彼女にとって、ジムの存在が自分の夢を超えた瞬間であり、2人で生きる「今」にこそ
幸せを見出したのです。

これまで2人の紆余曲折を観てきたこちらとしては、「あぁ、、よかったねぇ」と素直に
思える後味の良さがありました。

オーロラ役のジェニファー・ローレンスが魅力的!

ジェニファー・ローレンスは、ハンガー・ゲームX-MENで有名で、
すごく美人というわけではないのですが、表情豊かさと肉感的な魅力を持った女優です。
本作でもやけに白い水着で泳ぐシーンや、タイトなスポーツウェアでのランニングシーンが多く、
なんかエロいです笑
中盤、ジムと恋仲になってはしゃいでる姿なんて可愛くて最高です。
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ところで、ジム役のクリス・プラットは、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」で
スター・ロード役もやっているので、アメコミ的には、スター・ロードとミスティークが
宇宙船で2人きりというカオスな状況を妄想する楽しみ方もできます笑

宇宙船の内部構造や壮大な宇宙風景が楽しい!

本作は、ほぼ宇宙船の内部のみで話が完結するのですが、舞台となる宇宙船内のギミックや
各施設の描写が過度にSFすぎない感じで観ていて楽しかったです。

実際に宇宙旅行が実現されたら、きっとこうなりそうだな、という感じ。
宇宙船の運行会社へのメールが届くのがン十年後になる上に高額の追加料金がかかるとか、
 ゴミが床におちた瞬間にルンバの群れが掃除に押し寄せるといったシーンは結構ツボでした笑
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